何かのコンサルタントに依頼する前に
「中小企業診断士だから、経営コンサルタントができる」
「経営コンサルタントだから、中小企業診断士を名乗る」
どちらが因果関係として成り立っていますでしょうか。
自己紹介の際、「経営コンサルタントです」と紹介させて頂くことが多いです。
理由としては「中小企業診断士です。経営相談・診断・助言・指導・改善業務の専門家です。」
とお伝えするよりはるかに伝わりやすいですし、単純に簡便なのです。笑
経営層の方は士業名ですぐにご理解いただけます。しかし、特に一般社員の方々へ接する際には
「経営コンサルタントの士業とお考え下さい」とお話しした方がスムーズな現実があります。
中小企業診断士としての認知度がまだまだ、という現実を受けとめないといけませんね。
その点で、当方も上記業務内容以外にも様々な領域にて活動出来ればと考えております。
さて、中小企業診断士は日本版MBAともいわれています。
個人的にちょっと違うかな、とも感じます。名前もMBAの方がはるかにかっこいいですしね。笑
知識量や企業のお困りごとの解決、という意味ではコンサルタントの言葉に間違いありません。
しかし、一定数の方々は、例えばMBA取得者を多く抱える外資コンサルファームの
ACN(アクセンチュア)
BCC(ボストンコンサルティング)
といったコンサルタントを連想される方が多いのではないでしょうか。
世界的コンサルティングファーム・グループでは日本の名だたる大規模企業など顧客とし
徹底的なロジックや合理的な戦略で結果を残します。売上や利益ベースは莫大なものです。
その点、中小企業診断士は「日本国における経済産業省・大臣が登録」したものであり
行政とのパイプ役も担っている点で、より公的な立場にあります。
国からの補助金や支援金のフォローアップも重要な役回りです。
士業名からも、「中小」をセグメント、ターゲットとしているのは明白です。
ただし、大企業での勤務経験上、大規模企業でも「やること・なすこと」は何も変わりありません。
むしろ、スケールメリットを活かせるため、価値貢献度合いは飛躍的に高まります。
中小という言葉にとらわれる必要は無く、幅広い場面で中小企業診断士が活躍できればと考えております。
つまり、独立した中小企業診断士は前述の大規模コンサルファームを含め
民間のコンサルティングファームとは立ち位置がそもそも違うのですね。
一方で、コンサル会社で中小企業診断士を内包するファームも存在しますが
所属企業・組織の理念や戦略を体現する必要性を考慮しなければなりません。
中小企業診断士であれば、企業様・経営者様の考え方から、真っ新な状態で対応します。
結局のところ、日本の99.7%を占める中小企業のパートナーとして伴走するには
合理的な部分ではニッチもサッチもいかないことが多く
柔軟な対応ができるかどうかの資質も重要ということなのだろう、と感じます。
中小企業診断士の存率は、マーケティング、STPとしても良く成り立っています。
また、昨今は様々な領域で「〇〇コンサルタント」と呼称されることが多くなりました。
経営コンサルタントも、その人が自称した瞬間に成立します。
しかし、公的なコンサルタント資格である中小企業診断士として名乗るためには
当然に国家資格の取得が必要ですし、国からのお墨付きがあることで信用が生まれます。
今回、この文章を作成したのは、とある企業様にて
「〇〇コンサルタントというのに〇〇〇万円を支払ったのですが、結局…」
とのお話を頂いた背景があります。
どうやら経営に関するコンサルタントではなく、業務コンサルタントであったようです。
決断される前にご相談頂ければ、と思わずにはいられませんでした。
専門家・会社へ、適正な金額をお支払いした上で
経営や現場改善に繋がるのであれば積極的に活用すべきです。
しかし、内容や結果が伴わないリスクにはご留意ください。
実際のところ、様々な場面でこのようなお話を耳にします。
当方ではその様な判断のご相談も賜ります。留め置いて頂けますと幸いです。
公的・私的・大企業・中規模企業・小規模企業、経営判断は何もかもが千差万別です。
皆様がご自身にマッチするビジネスパートナーと出会えることを願っております。
思いつくままの駄文に長々とお付き合いいただきありがとうございました。